自己紹介にいったい何ページ使ってるんだろう?(自爆)
えせバックパッカーの表の顔は「旅する極楽トンボ」。
でも「オタクな読書家」というもう一つの顔を持っているのです。
小さい頃から身近にある活字は何でも読んでしまう子でした。
これは親からの遺伝と言えるでしょう。
母は、子供の頃から「本ばかり読んで!」と母親(つまり私の祖母)に叱られていた人だったので、
娘である私に良い本を与えようと心を砕いてくれて、
主に岩波の児童書を買い与えてくれました。
(その当時、うちの近所には図書館なんて無かったのです。)
子供の頃に読んだ本のベスト3は、アーサー・ランサム全集(全12巻)、
リンドグレーンの「名探偵カッレくん」シリーズ(全3作)、
そしてC.S.ルイスの「ナルニア国ものがたり」(全7巻)でした。
リンドグレーンの作品を知ったのは、小学校高学年の頃だったので、
子供っぽい「ピッピ」より、年相応の「カッレ」のほうがしっくりきたようです。
カッレくんシリーズは少年文庫で持っていました。
ハードカバーは高いので、なかなか買ってもらえませんでした。
母が(恐らく)清水の舞台から飛び降りるような気持ちで買ってくれた
最初のハードカバーのシリーズが「ナルニア国ものがたり」。
毎月刊行されるのを、母はきちんと読み(なんせ自分も本好きだから)、
「これはとても面白いし、とても良い本だ!」
私は素直に読み、ナルニア国の興亡に小さな胸を躍らせたものでした。
「ナルニア」の次の岩波の児童書プロジェクトは
「アーサー・ランサム全集」でした。
「これもきっと良い本のはず」と信じた母は、
あの厚くて重くて高い「ツバメ号とアマゾン号」を予約注文。
例によって読んでみて・・・・
「これはダメ。くだらない」
ところが! あろうことか、娘がランサムにハマってしまったのです。
そして、あの素晴らしいナルニアを読まなくなってしまった。
ああ、なんたる誤算。。。1巻だけでやめようと思っていたのに・・・でも、あんなに好きになってしまったのを、今さらやめるのは可哀想だし・・・。
不本意ながら、毎月刊行のランサム全集を揃えることになってしまったのでした。
買ってはやったものの、娘がランサムを読む姿を見るにつけ、
なんとなくシャクな気分になる。
ついつい、ため息とともに
「あ〜あ〜、ま〜たランサムを読んで!」
・・・そう言われると、とーっても後ろめたいんですよね、娘としては。
それでも私は読みつづけました。
寂しかったけれど・・・好きなものはやめられなかった。
ああ、あの頃、
ランサムを語り合える友達が欲しかったなぁ。。
中学になると、「大人の文庫」の世界に入りました。
この頃繰り返し読んだのが「赤毛のアンシリーズ」。でも、アンがだんだん年をとっていくのが寂しくて、
「炉辺荘のアン」までしか読みませんでした。
読み返さなかったけれど、この頃読んで感動したのは
「風と共に去りぬ」「嵐が丘」「大地」「モンテ・クリスト伯」「二都物語」など。(わりと普通でしょ)
ランサムで鍛えたお陰か、長い小説はものともしない体質になっていた。(^_^)
大学のとき、憧れのイギリス湖水地方に行きました。
大感激でしたが、「一生の夢」だと思っていたのが、
ほんの10年でかなえられてしまったことに、戸惑いもありました。
「これから何を目標に生きていけばいいんだろう?」
大げさだと思われるでしょうが、それが正直な気持ちでした。
というわけで、次の人生の目標を立てました。
そうすぐに達成できる目標ではまた困るだろうというわけで、
「アガサ・クリスティーの全作品を読破する」
ことに。
(なぜと突っ込まないでください・・・)
ところが、30冊くらい読んだところで、
事件が起こる前に犯人がわかるようになってしまいました。
プロット自体、かなりの確率で読み取れるし、
登場人物の名前を見ただけでも、ある程度判断できてしまうのです。
今のところ、クリスティーの長編推理小説66作品のうち60作品、
短編集16冊のうち9冊読了しています。
ガツガツ読む気はすっかり失せていますが、
親近感はあるので、今もたまーに読んで楽しんでます。
ちなみに、私がお薦めするクリスティーの作品は
「アガサ・クリスティー自伝」と「さあ、あなたの暮らしぶりを話して」。
どちらも推理小説ではないんですけど。(苦笑)
クリスティーだけでなく、コナン・ドイルも好き。なんとなく、ホームズってオタク心をくすぐられるんですよね。
赤川次郎や内田康夫もかなり読みました。
でも、現代の日本の作家(特に推理作家ね、たぶん)って
酷使されて、すぐに消費されてしまう。
彼らの初期の作品は唸るほどいいのに。(でも浅見光彦はタイプです。爆)
99年、ネットを通じて、
自分以外にランサムを心から愛する人々がいることを、生まれて初めて知りました。
感激の余り送ったメールの返事に
「カラバダングバラカ!」
と書かれていたときの衝撃と感動。
ああ、涙が出るほど懐かしい響き!
でもいったい何のこと? 思い出せない。。。
湖水地方に行った後、
「もう子供時代のお遊びから卒業しましょう」
と、まるでナルニアのスーザンのように、すべてを封印してしまったから。
「もしかしたら、もう手遅れかもしれない」
そんな不安を抱きながら、再びランサム・サガを手に取ってみた私は、あっという間に数十年前の小学生に戻っていました。ランサム・サガだけでなく、他の児童文学作品も、私を暖かく受け入れてくれました。
長い遠回りをしたけれど、ようやく
自分の居場所を見つけたという
感じです。
20年来読もうと思って果たせなかったトールキンの
「指輪物語」も
(児童文学じゃないんだけど)その流れの中で読みました。
久々にどっぷりハマれる作品に出会った気がします。
でも実際に「中つ国」に行って旅行記や旅行情報を
書くことができないのが、
えせバックパッカーには、とても悔しいのです・・・(^_^;)
(「指輪物語」に関するコーナーはこちら、「本好きに100の質問」はこちら、「foggyな読書」はこちら)
|