■夜梅さん■
2003年、「灰色の王」に登ってきました。
カーデル・イドリスの「ゴロゴロ転がると湖に落ちそうになる斜面」のことですが、「日差しを遮る森」を抜けてしばらくすると、背の高いクレーター状の急斜面に囲まれた、小さな青い湖があるんです。
その湖畔からクレーターを登り、ぐるりと歩くことができます。歩きやすいところを勝手に歩くだけですが。フットパスだと思って進んだ先が崖だったりして、怖いところもありました。また、湖の近くや「森」から見て右手にある側の「てっぺん」はけっこうな湿地で、歩くのが大変でした。帰る時にズブズブとぬかる足下に音を上げて、「この斜面を滑り落ちれば随分時間を節約できるだろう」と思ったものです。もっとちゃんとしたパスがあったんだろうな・・・。私が気付かなかっただけで・・・。
カーデル・イドリスの頂上からは、周りの平野を見渡せて、場所によっては両側に湖を見下ろす形になって最高。「ここがてっぺん」の記念碑みたいのとか、雨宿りのための(?)家とかありますよ。羊も当然たくさんいて、赤ちゃん羊が怖がらずに(まだわかってないんでしょうね)寄って来て手をなめたりしました。お母さん羊は、とめないけどずーっと我が子の側にいて、臨戦態勢で私を見張っていました。
私はアウトドア派にはほど遠い人間ですが、
この登山ルートは楽チンでした。上り坂は一切駄目と言う人でなければ、大丈夫。
ただし、どの山にも共通ですが、天気が悪いと霧が出て、本当にゴロゴロと湖に落ちる羽目になる可能性もあるので、必ず天気予報を確認してから行きましょう!
私も、Dolgellau の観光案内所で
「今日はカーデル・イドリスは雨が降るから駄目、明日にしなさい。明日も、確認してからでないと駄目だよ」
と言われました。
私が行ったのは10月で、確かにシーズンは終わっていたのでしょうが、自分の他に3人しか登山者に会いませんでした。転げ落ちて怪我をして助けを待つのは、考えるだに恐ろしいです。
Freedom of Wales Flexi Pass
列車とバス共通の周遊チケット。15日間、8日間、南部ウェールズ7日間、
北部・中部ウェールズ7日間とあり、冬季と夏期で値段が違います。バスは全日
乗り放題ですが、列車は、15日チケットなら8日までなどの制限があります。
いくつかの観光案内所と、有人の鉄道駅で購入可能。駅で買うと列車チケットと
大して変わらないデザインのものが渡されますが、観光案内所で買うと、透かし
写真も入った大ぶりのきれいなチケットをもらえます。
このチケットを買うと、いくつかの遺跡や観光施設、ユースホステルでの割引制
度が利用できます。
また、チケットを利用できる路線を示した地図をもらえるので、これはぜひ携帯
しておいた方が良いと思います。Abergavenyからラグラン城を
見に行こうとしたとき、バスドライバーが「そんなパスがあるなんて、聞いた
ことがない」と乗車拒否してきたのです。(たいていの場合は、バスの窓に貼ってあるフレキシーパスのステッカーを指させば「ああ、これなんだ〜、へぇ〜」と納得してくれます。よっぽど利用者がいないんでしょうか?)そのバスにはステッカーも貼ってなかったし、地図を見せ
ても納得してくれず。幸いなことに観光案内所がバスターミナルの隣で、そこで
説明してもらって話がつきました。(この場合地図は役に立たなかったわけですが)地図を見せれば納得してくれるドライバーもいるかもしれないと思うのです。
Corrisのユースホステル
100年以上前の小学校を改装したユース。ドミトリーにも個人個
人にタンスが用意されてるし、洗濯物を干す乾燥室もあります。元はたぶん教室だったと思われる
リビングルームは、広々としていて良い雰囲気。備え付けのお茶は紅茶
だけでなくハーブティーもあるし、静かな音楽も流れていて、本当に寛げ
ます。バス停からも近いし、パブや雑貨屋兼カフェもすぐ近く。小さな鉄道博物
館も近くにあって、観光用の蒸気機関車にも乗れます。
コリスは右の地図の「タル・ア・フリンの『ア』の字のあたりに位置している小さな村。MachynllethとDolgellauのどちらへもバス1本で出られますし、双方とも交通の要所なのでけっこう便
利。私はコリスを基点に、南はAberystwyth、北はHarlech、東はBala湖まで、日帰り
で行ってきました。
King Arthur's Labyrinth
CorrisからすぐのCorris Uchafのバス停のそば
。洞窟の中に作
られたセットでアーサー王の物語が展開されていきます。正直言って子供向けですが、アーサ
リアンにとっては、北ウェールズに来たら外せないポイントとして有名。ショッ
プは全然大したことないので、期待してはいけません。童心に返って、併設のBard's Questも一緒にどうぞ。同じ敷地内にクラフトセンターもあります。
Celtica
Machynllethの町外れにあります。名前でおわかりの通り、ケルトに関するミュ
ージアムです。映画は子供向けだし、既に専門書を沢山読んだ方は、肩透かしをくらった気分がするかも。世界に散らばるケルト民族の説明や、ケルト系言語の聞き
比べなど、私には興味深いものでした。(2005年に閉鎖されました)
オウェイン・グリンドゥル・センター
Machynllethのメインストリートにあります。中世の民家を利用してあり、建物だけでもいい雰囲気。
展示は一部屋にまとめられていてシンプルの一言に尽きますが、オウェインがウ
ェールズ独立の象徴とされているのだと感じることができます。小さいながらシ
ョップもあり、オウェインに限らずウェールズの歴史に関するグッズを売ってま
す。
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カーレオン(Caerleon)
グイネズ地方ではないのですが、「闇の戦い」の聖地としてご紹介。
ニューポートからバスで15分。カーディフからも余裕で日帰りできます。アーサ
ー王の王都キャメロット候補地の一つで、その根拠(?)になっているのが「円
卓の跡」とされるローマ時代の円形劇場跡。英国で一番保存状態が良いものだそ
うです。全体が緑の草に覆われてしまっていて、ぱっと見には劇場っぽくないの
ですが、しるしを隠したのはここだし♪ すぐ側には兵舎跡もあり、どちらも無料で見ることができます。
また、
カーレオンには博物館があって、ローマ時代の浴場跡が保存されています。こっ
ちも本当にお勧め。
カーレオンの町はなかなか可愛らしく、中心部には「ペンド
ラゴン・ハウス」なるB&Bもありました。
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